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建築探訪【9】(静岡新聞・静岡放送東京支社 設計:丹下健三)



先日、黒川紀章さんの中銀カプセルタワービルをご紹介しましたが、

すぐ近くに同じような考え方に基づいて設計された

「静岡新聞・静岡放送東京支社」

があります。


設計はこのブログで何度も登場している

丹下健三さん

静岡新聞


竣工は1968年。
中銀カプセルタワービルは1972年竣工なので、少しばかり遡りますね。


その考え方とはメタボリズム

新陳代謝

=「有機体としての生物が新陳代謝しながら成長していくように建築・都市も建設されるべきである」

というものです。

中心を軸にして葉っぱの様に事務所スペースが設けられていますね。

まるで木の枝

会社の成長、都市の成長に対応しうる構成

つまり、この中心のコア部分が上にのびることによって、事務所を増やしていくことができる

という考え方なのです。


中銀カプセルタワービルでは成長につれてカプセルを交換できるという考え方。


どちらも実際には不可能だったわけですが

やはり、この時代の建築哲学にはあっぱれです。

おもしろすぎますよね。



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建築探訪【7】(中銀カプセルタワービル 設計:黒川紀章)


今日は新橋、汐留方面に所用があったため、ついでに銀座八丁目にある

あの黒川紀章の代表作

中銀カプセルタワービル」

を久しぶりに見てきました。


このボコボコ感

いつみても面白い!!

中銀カプセルタワー 黒川紀章


最近はどちらかというとシンプルな建築ばかりで、なかなかこういった複雑な建築作品は現れないですよね。

シンプルな機能、スマートな形態の商品が求められ、複雑なモノをつくるのが許されない社会なので仕方がありませんが。
景観という面でもなかなか受け入れがたい社会になってきているのではないでしょうか。

そもそもこの建築がつくられたのは、黒川さんが38歳のとき。

高度経済成長という当時の日本の人口増加と都市の急速な発展に応えるものとして

メタボリズム

という考え方が一種の流行といいましょうか、そんな建築運動が行われていました。


メタボリズムとは新陳代謝

つまり

「有機体としての生物が新陳代謝しながら成長していくように建築・都市も建設されるべきである」

という理論です。

写真からはわかりづらいですが、カプセルの数は140個もあります。

ひとつのカプセルは2.3m×3.8m×2.1mの大きさで、バス、トイレ、キッチン、テレビ、収納、デスク、ベットが備え付けられている
究極の狭小ワンルームマンション

です。

このカプセルが都市の成長に合わせて交換できるシステム=これがこのビルのウリなのです。

黒川さんは25年ごとにこのカプセルを交換することを想定しており、それが実現した場合、この建物は200年もつといわれています。

ですから、本来ならばメタボリズム理論を実践し、25年ごとにカプセル交換を行ってきているはずなんですが・・・

実は・・・完成後・・・一度も交換が行われていません笑

どうしてかというと、カプセルは取り替えることができても、配管の取替えはできない構造になっているからだそうです笑

そのため、雨漏りが発生するなど、建物コアの部分の老朽化が進み、さらには、アスベストなどの問題もあり、2007年に建て替えることが決定してしまいました。

地上14階建てビルへの建て替えが計画されているそうです

なんとも無念。。




黒川さんの晩年は政界にも進出し、少し奇異な行動も見受けられましたが、私はずっと前から大好きな建築家でした。

発想が面白いでしょっ


建築が有機体としての生物ならば、必ず老いるもの、枯れていくもの、朽ち果てていくもの・・・

だとするならば、都市が縮小している現代社会において、柔軟に変化していく建築がもっともっと現れてきてもいいのでは??

メタボの反対語はカタボリック(運動過多による栄養不足)というそうです。

その略称=カタボ

これからの時代はメタボリズムではなく、

「カタボリズム」!!!

近年「減築」という言葉も生まれましたが、そんな建築運動が起こっても楽しそうですね。




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